トレーラーハウスで店舗開業|許可・費用・節税メリットを徹底解説

トレーラーハウスで店舗開業|許可・費用・節税メリットを徹底解説

「初期費用を抑えて店舗を開業したい」「固定資産税がかからない店舗を持ちたい」そんな経営者の方に注目されているのがトレーラーハウス店舗です。法的には車両扱いとなるため、建築確認申請が不要で、固定資産税もかからず、法定耐用年数4年で大きな節税効果が期待できます。しかし、設置場所の確保や営業許可の取得など、知っておくべき注意点も存在します。この記事では、トレーラーハウス店舗の法的位置づけから費用相場、メリット・デメリット、業種別の許可取得ポイント、開業までの具体的なステップまで徹底解説します。

目次

トレーラーハウス店舗とは?法的な位置づけと固定店舗との違い

トレーラーハウス店舗とは?法的な位置づけと固定店舗との違い

トレーラーハウス店舗とは、車両として登録されたトレーラーを店舗として活用する営業形態です。

法的には「建築物」ではなく「車両」として扱われるため、建築基準法の適用を受けず、固定資産税の課税対象外となります。

これにより、通常の固定店舗と比較して大幅なコスト削減が可能となり、事業者にとって魅力的な選択肢となっています。

ただし、車両として認められるためには国土交通省が定める厳格な条件を満たす必要があります。

トレーラーハウスとは | トレーラーハウスの販売はSJ trailer companyへ

「車両」扱いになる3つの条件

トレーラーハウスが車両として認定されるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

①随時かつ任意に移動できる状態であること

トレーラーハウスは公道を走行可能な状態を維持し、けん引車両を接続すればいつでも移動できる構造でなければなりません。

具体的には、車輪が常に設置されており、基礎や地面に固定されていない状態が求められます。

②ライフライン(電気・水道・ガス等)の接続が工具で着脱可能であること

電気・水道・ガスなどのライフラインは、工具を使用すれば容易に着脱できる方式で接続されている必要があります。

地中に配管を埋設したり、溶接で固定したりすると建築物とみなされるため注意が必要です。

③適法に公道を移動できる車両サイズであること

道路運送車両法および道路交通法で定められた車両制限(幅2.5m以内、高さ3.8m以内、長さ12m以内)を遵守する必要があります。

これらの条件を1つでも満たさない場合、建築物として扱われ、建築確認申請や固定資産税の課税対象となります。

建築確認申請が不要になるケースと例外

上記3条件を満たしたトレーラーハウスは、建築基準法上の「建築物」に該当しないため、原則として建築確認申請が不要です。

これにより、申請手続きにかかる時間(通常1〜3ヶ月)と費用(20万円〜50万円程度)を大幅に削減できます。

ただし、以下のケースでは例外的に建築確認申請が必要となる場合があります。

例外が適用されるケース

・設置場所が防火地域または準防火地域に指定されている場合

・自治体の条例により独自の規制が設けられている場合

・ライフラインの接続方法が着脱可能とみなされない場合

・長期間(概ね6ヶ月以上)同じ場所に設置し、実質的に移動していないと判断される場合

自治体によって判断基準が異なるため、設置前に必ず所轄の建築指導課へ事前相談することが重要です。

固定店舗・コンテナハウスとの比較【一覧表】

トレーラーハウス・固定店舗・コンテナハウスの違いを一覧表で比較します。

項目 トレーラーハウス 固定店舗(建築物) コンテナハウス
法的扱い 車両 建築物 建築物
建築確認申請 原則不要 必要 必要
固定資産税 不要 課税対象 課税対象
法定耐用年数 4年 木造22年/鉄骨34年 22年〜38年
移転可能性 容易 困難 可能(要解体)
初期費用 300万円〜800万円 1000万円〜 200万円〜600万円
市街化調整区域 設置可能性あり 原則不可 原則不可
融資の受けやすさ やや困難 容易 やや困難

トレーラーハウスは税制面で大きなメリットがある一方、融資や設置場所の制約があることが分かります。

コンテナハウスは価格面では競合しますが、建築物扱いとなるため固定資産税が発生し、減価償却期間も長くなります。

トレーラーハウス店舗の費用相場【価格早見表】

トレーラーハウス店舗の費用相場【価格早見表】

トレーラーハウス店舗の開業には、本体価格だけでなく設置工事やインフラ整備など様々な費用が発生します。

ここでは、サイズや仕様別の本体価格、初期費用、ランニングコストについて具体的な金額を示します。

実際の総額を把握することで、資金計画を正確に立てることができます。

本体価格の目安|サイズ・仕様別

トレーラーハウスの本体価格は、サイズ・仕様・内装グレードによって大きく変動します。

サイズ別の価格相場

サイズ 用途例 価格相場
小型(10〜15㎡) テイクアウト専門店、物販 300万円〜450万円
中型(15〜25㎡) カフェ、美容室、サロン 450万円〜650万円
大型(25〜35㎡) レストラン、多目的店舗 650万円〜900万円
特大型(35㎡以上) 複合店舗、ショールーム 900万円〜1500万円

仕様による価格差

スタンダード仕様:基本的な内装・設備のみ(上記価格帯の下限)

店舗仕様:厨房設備・給排水設備・空調完備(+80万円〜150万円)

プレミアム仕様:高級内装材・デザイン性重視(+150万円〜300万円)

カスタムメイド:完全オーダー設計(見積もりによる)

例えば、中型サイズ(20㎡)で店舗仕様の飲食店向けトレーラーハウスの場合、本体価格は約550万円〜700万円が目安となります。

参考:ルクラ株式会社 物販店用トレーラーハウス

物販店用トレーラーハウスの販売ならルクラ株式会社

本体以外にかかる初期費用

トレーラーハウスの本体価格以外にも、以下の初期費用が必要となります。

①輸送・設置費用

製造工場から設置場所までの輸送費:15万円〜50万円(距離・サイズによる)

設置工事費(水平調整・固定作業):10万円〜30万円

②インフラ整備費用

電気引き込み工事:10万円〜40万円

給水設備工事:15万円〜50万円

排水設備工事:20万円〜60万円(浄化槽設置の場合は+50万円〜100万円)

ガス配管工事(必要な場合):10万円〜30万円

③内装・設備追加費用

厨房機器(飲食店の場合):50万円〜200万円

美容設備(美容室の場合):30万円〜150万円

空調設備(エアコン等):20万円〜60万円

看板・外装サイン:10万円〜50万円

④諸経費

営業許可申請費用:1万円〜5万円(業種による)

保険料(初年度):5万円〜15万円

設計・コンサルティング費用:10万円〜30万円

初期費用の総額目安

中型サイズの飲食店を例にすると、本体価格600万円+初期費用200万円〜350万円=総額800万円〜950万円程度が必要となります。

これは同規模の固定店舗(総額1500万円〜2500万円)と比較すると、約40〜60%のコスト削減が可能です。

ランニングコストの内訳

トレーラーハウス店舗の運営には、以下のランニングコストが継続的に発生します。

①土地賃貸料

月額5万円〜25万円(立地・面積による)

郊外の場合:月額5万円〜10万円

市街地の場合:月額15万円〜25万円

②光熱費

電気代:月額1万円〜5万円(店舗規模・空調使用状況による)

水道代:月額0.5万円〜2万円

ガス代(使用する場合):月額0.5万円〜3万円

③保険料

火災保険:年額3万円〜8万円

賠償責任保険:年額2万円〜5万円

④メンテナンス費用

定期点検・修繕費:年額10万円〜30万円

外装塗装(5年ごと):30万円〜60万円

⑤その他の費用

車検費用(2年ごと):5万円〜10万円

自動車税:年額1万円〜3万円

月額ランニングコストの総額目安

土地賃貸料+光熱費+保険・メンテナンス費の月割=月額8万円〜35万円程度

固定資産税がかからないため、同規模の固定店舗と比較して年間20万円〜50万円のコスト削減が可能です。

トレーラーハウス店舗の5つのメリット

トレーラーハウス店舗の5つのメリット

トレーラーハウス店舗には、固定店舗にはない独自のメリットが数多く存在します。

特に税制面での優位性と事業リスクの軽減効果は、経営者にとって大きな魅力となっています。

ここでは、トレーラーハウス店舗の5つの主要なメリットを具体的に解説します。

固定資産税がかからない|節税効果の仕組み

トレーラーハウスは法律上「車両」として扱われるため、固定資産税の課税対象外となります。

これは建築物として扱われる固定店舗と比較して、大きな節税効果をもたらします。

固定資産税の節税額シミュレーション

例えば、延床面積25㎡の固定店舗の場合、固定資産税評価額を800万円とすると、年間の固定資産税は以下のようになります。

固定資産税=評価額800万円×税率1.4%=年間11.2万円

これが10年間継続すると、総額112万円の税負担となります。

トレーラーハウスの場合、この固定資産税が完全に不要となり、長期的に見ると数百万円規模の節税効果が期待できます。

ただし、自動車税(年間1万円〜3万円)は発生するため、この点は考慮が必要です。

それでも固定資産税と比較すると税負担は約10分の1以下に抑えられます。

法定耐用年数4年|減価償却で利益を圧縮できる

トレーラーハウスは「車両運搬具」に分類されるため、法定耐用年数が4年と非常に短く設定されています。

これにより、短期間で大きな減価償却費を計上でき、課税所得を大幅に圧縮することが可能です。

減価償却による節税効果の比較

項目 トレーラーハウス 木造店舗 鉄骨造店舗
法定耐用年数 4年 22年 34年
取得価格 600万円 1500万円 2000万円
年間償却額(定額法) 150万円 68万円 59万円
4年間の償却総額 600万円 272万円 236万円

トレーラーハウスは4年間で取得価格の全額を償却できるため、初期の利益圧縮効果が極めて高くなります。

例えば、年間利益300万円の事業で600万円のトレーラーハウスを導入した場合、年間150万円の減価償却により課税所得は150万円に圧縮されます。

法人税率を30%とすると、年間45万円×4年=180万円の節税効果が期待できます。

さらに、中小企業者等の少額減価償却資産の特例(取得価格30万円未満の資産を一括償却)を活用すれば、初年度に全額経費計上も可能です。

市街化調整区域でも出店できる可能性がある

市街化調整区域は、市街化を抑制する区域として都市計画法で定められており、原則として建築物の新築が制限されています。

しかし、トレーラーハウスは「車両」扱いとなるため、建築物の新築には該当せず、市街化調整区域でも設置できる可能性があります。

市街化調整区域での出店メリット

・土地の賃貸料が市街化区域の30〜50%程度と安価

・競合店舗が少なく、独自の商圏を確立しやすい

・郊外型の大型駐車場を確保しやすい

・自然環境を活かした店舗コンセプトを実現できる

注意点

ただし、市街化調整区域での設置には以下の注意が必要です。

・自治体によって判断基準が異なり、事前相談が必須

・開発行為に該当する場合は許可が必要

・用途地域の制限(農地法等)により設置不可の場合もある

・インフラ整備(電気・水道)が未整備の場合、追加費用が高額になる

市街化調整区域での設置を検討する場合は、必ず事前に自治体の都市計画課や建築指導課へ相談し、設置可能性を確認してください。

移転・売却が容易で事業撤退リスクを軽減できる

トレーラーハウスは車両として移動可能な構造のため、事業撤退や移転が容易という大きなメリットがあります。

固定店舗の場合、撤退時には建物の解体費用(100万円〜300万円)が発生し、内装・設備も資産価値を失います。

一方、トレーラーハウスは以下のような柔軟な対応が可能です。

①別の場所への移転

売上不振や立地条件の変化に応じて、より有利な場所へ移転できます。

移転費用は15万円〜50万円程度で、新規出店と比較すると大幅にコストを抑えられます。

②中古市場での売却

トレーラーハウスの中古市場は活発で、状態が良ければ購入価格の40〜60%程度で売却可能です。

例えば、600万円で購入したトレーラーハウスを5年後に300万円で売却できれば、実質的な減価は300万円となり、固定店舗よりも資産の目減りを抑えられます。

参考:株式会社カンバーランド・ジャパンでは中古トレーラーハウスの買取・販売も行っています。

③用途変更が容易

飲食店から物販店へ、オフィスから住居へなど、内装を変更することで用途を柔軟に変えられます。

このように、トレーラーハウスは事業リスクを大幅に軽減できる選択肢として、特に初めて開業する事業者に適しています。

初期費用を抑えた開業が実現できる

トレーラーハウス店舗の最大のメリットの一つは、固定店舗と比較して初期費用を大幅に抑えられる点です。

初期費用の比較(中型店舗25㎡の場合)

項目 トレーラーハウス 固定店舗(木造) コスト削減率
本体・建築費 600万円 1500万円 60%削減
設置・工事費 200万円 500万円 60%削減
建築確認申請費 0円 30万円 100%削減
総額 800万円 2030万円 約60%削減

同規模の固定店舗と比較すると、初期投資を約60%削減できることが分かります。

これにより、開業時の資金調達ハードルが大幅に下がり、自己資金だけでの開業も現実的になります。

低予算開業の具体例

小型トレーラーハウス(12㎡)でテイクアウト専門のカフェを開業する場合、以下のような予算で実現可能です。

・本体価格:350万円

・設置・インフラ整備:120万円

・厨房機器:80万円

・運転資金:100万円

・総額:650万円

この金額であれば、自己資金+日本政策金融公庫の新創業融資制度(上限3000万円、無担保・無保証)を活用することで、比較的容易に資金調達が可能です。

初期投資を抑えることで、損益分岐点の売上も低く設定でき、事業の成功確率を高めることができます。

トレーラーハウス店舗の4つのデメリット・注意点

トレーラーハウス店舗の4つのデメリット・注意点

トレーラーハウス店舗には多くのメリットがある一方で、事前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。

これらを十分に把握した上で導入を検討することが、開業後のトラブルを避けるために重要です。

ここでは、トレーラーハウス店舗の4つの主要なデメリットを解説します。

設置場所の確保とインフラ整備が必要

トレーラーハウスを設置するには、適切な土地の確保とインフラ整備が不可欠です。

設置場所の条件

・平坦で地盤が安定している土地(軟弱地盤の場合は地盤改良が必要)

・トレーラーハウスのサイズ+周囲の作業スペース(最低2m程度)を確保できる広さ

・搬入路が確保されている(幅3m以上、高さ4m以上の道路)

・用途地域の制限に適合している

インフラ整備の課題

電気・水道・排水などのインフラが整備されていない土地の場合、以下の追加費用が発生します。

・電柱からの引き込み距離が長い場合:追加10万円〜50万円

・公共下水道が未整備で浄化槽設置が必要な場合:50万円〜150万円

・上水道の引き込み距離が長い場合:追加20万円〜100万円

特に郊外や市街化調整区域では、インフラ整備費用が想定以上に高額となるケースがあるため、事前の現地調査と見積もり取得が必須です。

また、賃貸土地の場合、地主の許可や契約条件(原状回復義務など)も確認が必要です。

広さ・レイアウトに制限がある

トレーラーハウスは車両としての制限(幅2.5m以内、長さ12m以内)があるため、固定店舗と比較して広さやレイアウトに制約があります。

広さの制限による影響

一般的なトレーラーハウスの延床面積は15㎡〜30㎡程度で、大型でも40㎡程度が限界です。

このため、以下のような業種には不向きな場合があります。

・客席数が多く必要な飲食店(座席10席以上)

・大型設備が必要な業種(フィットネスジム、ランドリーなど)

・広い売り場面積が必要な物販店(アパレル、雑貨の品揃え重視型)

レイアウトの制限

幅2.5mという制約により、室内レイアウトは縦長の動線となり、横方向のスペース確保が困難です。

例えば、カウンター席とテーブル席を並列配置することが難しく、動線設計に工夫が必要となります。

また、天井高も一般的に2.2m〜2.5m程度と低めで、開放感を演出するには限界があります。

対策

・テイクアウト専門店や予約制の少人数サロンなど、広さを必要としない業態を選択

・屋外デッキやテラス席を併設して実質的な営業面積を拡大

・複数台のトレーラーハウスを連結して使用(ただし、連結方法により建築物扱いとなる場合あり)

事前に必要な広さと設備配置を具体的にシミュレーションし、トレーラーハウスで実現可能か検証することが重要です。

自治体によって判断が異なるグレーゾーンがある

トレーラーハウスの法的扱いは、自治体によって解釈や判断基準が異なる場合があり、これが大きなリスク要因となります。

自治体による判断の違い

・A市では車両として認定されたトレーラーハウスが、B市では建築物として扱われるケース

・同じ自治体内でも担当者によって見解が異なるケース

・設置当初は問題なかったが、数年後の検査で指摘を受けるケース

グレーゾーンとなる主な論点

・ライフラインの接続方法が『容易に着脱可能』と認められるか

・『随時かつ任意に移動可能』の解釈(実際に移動していない期間が長い場合)

・市街化調整区域での設置が『開発行為』に該当するか

・デッキやテラスなどの付属設備が『建築物』として扱われるか

トラブル事例

・営業開始後に自治体から『建築物に該当する』と指摘され、建築確認申請を求められる

・固定資産税の課税対象として扱われ、遡及して税金を請求される

・市街化調整区域での設置が違法建築と判断され、撤去を命じられる

対策

・設置前に必ず自治体の建築指導課へ事前相談し、書面で回答を得る

・複数の担当者に確認し、見解が一致しているか確認する

・トレーラーハウス専門業者に依頼し、自治体との交渉をサポートしてもらう

・定期的に車両として移動可能な状態を維持し、実際に移動の実績を作る

自治体の判断が不明確な場合は、リスクを十分に理解した上で慎重に検討する必要があります。

融資・保険の選択肢が限られる場合がある

トレーラーハウスは法的に建築物ではないため、融資や保険の選択肢が限られる場合があります。

融資面の課題

・不動産担保融資が利用できない(トレーラーハウスは動産扱い)

・一部の金融機関では『事業性が不透明』として融資審査が厳しくなる

・住宅ローンや不動産購入資金としての融資は対象外

利用可能な融資制度

・日本政策金融公庫の新創業融資制度(上限3000万円、無担保・無保証)

・日本政策金融公庫の中小企業経営力強化資金(設備資金として)

・自治体の制度融資(各自治体により条件が異なる)

・信用金庫や地方銀行のビジネスローン(金利はやや高め)

民間の銀行融資を受ける場合、事業計画書の精度を高め、収益性を明確に示すことが重要です。

保険面の課題

・火災保険は『動産保険』として加入する必要があり、選択肢が限られる

・地震保険が付帯できない保険商品もある

・台風や水害などの自然災害補償が限定的な場合がある

おすすめの保険

・損害保険会社の事業用動産総合保険

・トレーラーハウス専門の保険商品(一部の保険代理店が取り扱い)

・店舗総合保険(建物ではなく什器・設備として補償)

融資・保険の選択肢が限られることを理解した上で、複数の金融機関や保険会社に相談し、最適な選択肢を見つけることが重要です。

業種別|トレーラーハウス店舗の営業許可取得ポイント

業種別|トレーラーハウス店舗の営業許可取得ポイント

トレーラーハウスで店舗を開業する場合、業種ごとに必要な営業許可や設備基準が異なります。

ここでは、飲食店・美容室・物販店の3つの業種について、許可取得の具体的なポイントを解説します。

事前に要件を把握し、設計段階から許可基準を満たす仕様にすることが重要です。

飲食店(カフェ・レストラン)の許可取得条件

飲食店をトレーラーハウスで開業する場合、保健所の飲食店営業許可を取得する必要があります。

トレーラーハウスでも固定店舗と同様の衛生基準を満たせば、許可取得は可能です。

飲食店営業許可の主な基準

厨房設備

・2槽シンク(洗浄用・すすぎ用)または3槽シンク(洗浄・すすぎ・消毒用)の設置

・手洗い設備(消毒液・ペーパータオル設置)

・給湯設備(お湯が出る蛇口)

・食品保管用の冷蔵庫・冷凍庫(温度計付き)

厨房と客席の区分

・厨房と客席を明確に区分する(壁・パーティション・カウンターなど)

・厨房の床は耐水性素材(タイル・防水シートなど)

給排水設備

・十分な水量の給水設備

・排水設備(公共下水道接続または浄化槽設置)

・グリーストラップの設置(油脂分離槽、自治体により必須の場合あり)

換気設備

・厨房内の換気扇・排気フード設置

・十分な換気能力(調理による煙・臭いの排出)

トイレ

・客用トイレの設置(トレーラーハウス内または敷地内の別棟)

・手洗い設備完備

トレーラーハウス特有の注意点

・保健所によっては『車両扱い』のトレーラーハウスへの営業許可発行に慎重な場合があるため、事前相談が必須

・内装材が食品衛生法の基準を満たしているか確認

・定期的な移動が可能であることを示すため、ライフラインの着脱可能性を明確に説明

実際の許可申請前に、保健所の担当者に図面を持参して事前相談を行い、指摘事項があれば設計段階で反映させることが重要です。

参考動画:トレーラーハウス店舗の厨房実例

美容室・サロンの許可取得条件

美容室・理容室をトレーラーハウスで開業する場合、美容所(理容所)開設届を保健所に提出し、検査を受ける必要があります。

美容所の主な基準(美容師法施行規則)

作業面積

・美容所の作業室面積は1作業椅子につき13㎡以上

・ただし、自治体によって基準が異なる場合があるため、事前確認が必要

設備基準

・洗髪設備(シャンプー台)

・給湯設備

・換気設備(換気扇・窓など)

・採光設備(作業に支障がない明るさ)

・器具消毒設備(消毒器または消毒液)

衛生設備

・従業員専用の手洗い設備

・清潔な待合スペース

・器具・タオル等の収納設備

その他の要件

・美容師免許を持つ管理美容師の配置(従業員2名以上の場合)

・衛生管理の責任者を明示

トレーラーハウスで美容室を開業する際のポイント

・小規模サロン(1〜2席)であれば、20㎡程度のトレーラーハウスで要件を満たせる

・シャンプー台の給排水設備が確実に機能するよう、配管設計に注意

・換気設備は薬剤の臭いを十分に排出できる能力が必要

・自治体によっては『車両扱い』への許可発行に慎重なため、事前相談が必須

実際の開設届提出前に、保健所の担当者と図面を元に事前相談を行い、基準を満たす設計にすることが重要です。

参考動画:トレーラーハウスサロンの実例

物販・サービス業の許可取得条件

物販店やサービス業(マッサージ店、ネイルサロン等)の場合、業種によって必要な許可が異なります

①一般的な物販店(雑貨・衣料品等)

・特別な営業許可は不要(開業届のみ)

・ただし、古物(中古品)を扱う場合は古物商許可が必要

②食品販売店

・食品衛生法に基づく営業許可が必要

・扱う食品の種類により許可区分が異なる(菓子製造業、食肉販売業など)

・保健所への届出と施設検査

③リラクゼーション・マッサージ店

・あん摩マッサージ指圧師の資格がある場合:届出が必要

・リラクゼーション(無資格)の場合:特別な許可不要だが、『治療』を謳うことは違法

④ネイルサロン

・特別な営業許可は不要

・ただし、衛生管理基準を自主的に遵守することが推奨される

⑤整体・カイロプラクティック

・特別な営業許可は不要

・ただし、医業類似行為に該当しないよう注意

トレーラーハウスで物販・サービス業を開業する際のポイント

・営業許可が不要な業種でも、自治体によっては『車両扱い』での営業に対して確認が必要な場合あり

・食品を扱う場合は、固定店舗と同様の衛生基準を満たす必要がある

・トレーラーハウス内に必要な設備(陳列棚、レジ、待合スペースなど)を配置できるか事前にレイアウト検討

業種によって要件が大きく異なるため、開業前に必ず所轄の行政機関(保健所・警察署・自治体窓口)へ相談することが重要です。

事業者向けトレーラーハウスの活用事例 | トレーラーハウスのお役立ち ...

トレーラーハウス店舗の購入から開業までの5ステップ

トレーラーハウス店舗の購入から開業までの5ステップ

トレーラーハウス店舗を実際に開業するまでのプロセスは、計画段階から開業準備まで複数のステップがあります。

ここでは、スムーズに開業を進めるための具体的な5つのステップを解説します。

各ステップで注意すべきポイントを押さえることで、トラブルを未然に防ぐことができます。

STEP1|事業計画の策定と設置場所の選定

トレーラーハウス店舗開業の第一歩は、明確な事業計画の策定最適な設置場所の選定です。

事業計画で明確にすべき項目

・業種・業態(飲食店、美容室、物販店など)

・ターゲット顧客層と商圏分析

・提供する商品・サービスの内容と価格設定

・売上目標と損益計画(月間売上目標、経費見込み、損益分岐点)

・必要な資金額と資金調達方法

・必要な設備・内装の仕様

設置場所選定のポイント

立地条件

・ターゲット顧客の動線上にあるか

・視認性が高く、看板等で存在をアピールできるか

・駐車場スペースを確保できるか(特に郊外型店舗)

法的条件

・用途地域の確認(商業地域、住居地域、市街化調整区域など)

・建築基準法・都市計画法上の制約確認

・農地法の制約(農地の場合は転用許可が必要)

インフラ条件

・電気・水道・排水設備が整備されているか

・インフラ整備にかかる追加費用の見積もり

物理的条件

・地盤が安定しているか(軟弱地盤は要改良)

・搬入路が確保されているか(幅3m以上、高さ4m以上)

・トレーラーハウスのサイズ+周囲作業スペースを確保できる広さがあるか

賃貸条件

・賃貸料が予算内に収まるか

・地主の許可が得られるか

・契約期間・更新条件・原状回復義務の確認

設置場所の選定は、事業の成否を大きく左右するため、複数の候補地を比較検討し、慎重に決定することが重要です。

STEP2|自治体への事前相談(建築指導課・保健所)

設置場所が決まったら、自治体への事前相談を必ず行いましょう。

トレーラーハウスの法的扱いは自治体によって解釈が異なるため、事前に確認することでトラブルを防げます。

①建築指導課への相談

・トレーラーハウスが『車両』として認められるか確認

・建築確認申請の要否確認

・用途地域の制限による設置可否確認

・設置図面を持参し、具体的な設置方法を説明

・可能であれば、書面で回答を得る

②保健所への相談(飲食店・美容室等の場合)

・トレーラーハウスでの営業許可発行が可能か確認

・必要な設備基準の詳細確認

・内装図面を持参し、基準を満たしているか事前確認

・指摘事項があれば、設計段階で反映

③その他の関連部署

・都市計画課(市街化調整区域の場合)

・農業委員会(農地転用の場合)

・消防署(防火地域の場合)

事前相談の際に持参すべき資料

・設置場所の地図・公図

・トレーラーハウスの図面(平面図・立面図)

・設置方法の説明資料(基礎構造、ライフライン接続方法)

・事業計画概要

事前相談は無料で受けられる自治体がほとんどですので、不明点はすべて解消してから次のステップに進みましょう。

STEP3|業者選定と見積もり取得

自治体への相談で問題がないことを確認したら、トレーラーハウス業者の選定見積もり取得を行います。

業者選定のポイント

実績と信頼性

・店舗用トレーラーハウスの製作実績が豊富か

・自治体との交渉サポート経験があるか

・アフターサービス(保証期間、メンテナンス対応)が充実しているか

カスタマイズ対応力

・業種に応じた内装・設備のカスタマイズが可能か

・営業許可取得に必要な設備基準を理解しているか

価格の妥当性

・見積もりが詳細で、内訳が明確か

・相場と比較して適正価格か

納期とスケジュール

・希望する開業時期に間に合うか

・製作期間の目安(通常2〜4ヶ月)

主なトレーラーハウス業者

パークホームズ

ルクラ株式会社

SPACER(スペーサー)

カンバーランド・ジャパン

SJ trailer company

見積もり取得時の注意点

・複数の業者(最低3社)から見積もりを取得し比較

・本体価格だけでなく、輸送費・設置費・インフラ整備費も含めた総額を確認

・オプション設備の有無と追加費用を明確化

・保証内容と期間を確認

見積もりの段階で不明点や疑問点はすべて解消し、納得した上で契約を進めることが重要です。

STEP4|発注・製作・納品

業者が決まったら、正式発注→製作→納品のステップに進みます。

①契約・発注

・契約書の内容を十分に確認(仕様、価格、納期、保証内容、キャンセル条件など)

・着手金の支払い(一般的に契約時に30〜50%)

・詳細な仕様書の確認(平面図、内装仕様、設備仕様など)

②製作期間

・製作期間は通常2〜4ヶ月(カスタマイズ内容により異なる)

・製作途中での仕様変更は追加費用が発生する場合あり

・可能であれば、製作途中で工場見学し進捗確認

③納品前の確認

・完成検査(工場または設置場所で実施)

・仕様通りに仕上がっているか確認

・設備の動作確認(給排水、電気、空調など)

・不具合があれば納品前に修正依頼

④輸送・設置

・設置場所への輸送日程調整

・搬入路の事前確認(障害物、電線の高さなど)

・設置工事(水平調整、ライフライン接続)

・最終確認と引き渡し

⑤残金支払い

・引き渡し完了後、残金を支払い

・保証書・取扱説明書の受領

納品後に不具合が発見された場合は、保証期間内であれば無償修理が可能ですので、早めに業者へ連絡しましょう。

STEP5|設置工事・許可申請・開業準備

トレーラーハウスの設置が完了したら、インフラ整備・内装仕上げ・営業許可申請・開業準備を進めます。

①インフラ整備工事

・電気引き込み工事(電気工事業者に依頼)

・給排水設備工事(水道工事業者に依頼)

・ガス配管工事(必要な場合、ガス会社に依頼)

・通信回線工事(インターネット、電話回線)

②内装仕上げ・設備設置

・厨房機器の設置(飲食店の場合)

・美容設備の設置(美容室の場合)

・什器・家具の配置

・看板・外装サインの設置

③営業許可申請

・保健所への営業許可申請(飲食店・美容室等)

・施設検査の日程調整

・検査合格後、営業許可証の交付

・消防署への防火対象物使用開始届(該当する場合)

④開業準備

・税務署への開業届提出

・社会保険・労働保険の手続き(従業員雇用の場合)

・仕入先との契約

・メニュー・価格表の作成

・広告・宣伝(SNS、チラシ、Webサイト)

・プレオープン(試験営業)の実施

⑤グランドオープン

・開業日の決定と告知

・オープニングイベントの実施

・初期の運営状況を確認し、改善点を洗い出し

開業後も、定期的なメンテナンスと顧客フィードバックの収集を行い、継続的な改善を図ることが成功のカギとなります。

トレーラーハウス店舗の活用事例

トレーラーハウス店舗の活用事例

実際にトレーラーハウスを店舗として活用している事例を紹介します。

業種別の具体的な活用方法を知ることで、自分の事業への応用イメージが明確になります。

ここでは、カフェ・飲食店、美容室・サロン、物販・ショップの3つのカテゴリーに分けて事例を紹介します。

カフェ・飲食店での活用事例

トレーラーハウスは、小規模カフェや専門飲食店に最適な選択肢として人気があります。

事例①テイクアウト専門カフェ

・規模:小型トレーラーハウス(12㎡)

・業態:コーヒー・軽食のテイクアウト専門店

・立地:郊外の幹線道路沿い、駐車場完備

・特徴:客席を設けず厨房とカウンターのみのシンプル構成。初期費用450万円で開業し、低家賃(月5万円)により収益性が高い。

・成功要因:ドライブスルー形式を採用し、車での来店客をターゲット。SNS発信により話題性を獲得。

事例②ケーキ専門店

・規模:中型トレーラーハウス(20㎡)

・業態:ケーキ製造・販売

・立地:住宅街の角地、視認性の高い場所

・特徴:店舗スペースと作業効率の良い厨房を確保。保健所の営業許可を取得し、菓子製造業として運営。

・成功要因:移動可能な特性を活かし、イベント出店も実施。固定資産税がかからず、ランニングコストを抑制。

参考動画:ケーキ屋さんのトレーラーハウス実例

事例③レストラン・カフェ(座席あり)

・規模:大型トレーラーハウス(30㎡)

・業態:カフェレストラン(座席10席)

・立地:観光地近くの自然豊かな場所

・特徴:デッキテラスを併設し、開放感のある空間を演出。市街化調整区域でも設置可能。

・成功要因:景観を活かしたロケーション、SNS映えするデザイン。観光客をターゲットに高単価メニューを提供。

参考動画:トレーラーハウスカフェのモデル棟

トレーラーハウスを店舗利用に!メリットや注意点を解説 - トレーラー ...

美容室・サロンでの活用事例

トレーラーハウスは、プライベート感のある美容室・サロンとして活用されています。

事例①小規模美容室(1〜2席)

・規模:中型トレーラーハウス(20㎡)

・業態:完全予約制の美容室

・立地:住宅地の静かな場所

・特徴:セット面2席、シャンプー台1台を配置。保健所の美容所開設届を提出。

・成功要因:マンツーマン対応でプライベート感を重視。固定費が低く、利益率が高い。

事例②ネイルサロン

・規模:小型トレーラーハウス(15㎡)

・業態:完全予約制のネイルサロン

・立地:商業施設の駐車場の一角

・特徴:施術スペース2席、落ち着いた内装デザイン。

・成功要因:商業施設の集客力を活かし、低コストで出店。移転も容易で、立地変更にも柔軟に対応。

参考動画:トレーラーハウスサロンのユーザーインタビュー

事例③整体・リラクゼーションサロン

・規模:中型トレーラーハウス(22㎡)

・業態:整体・マッサージサロン

・立地:郊外の静かな環境

・特徴:施術ベッド2台、待合スペース完備。

・成功要因:静かな環境でリラックス効果を高める。低家賃により価格競争力を確保。

物販・ショップでの活用事例

トレーラーハウスは、個性的な物販店舗としても活用されています。

事例①雑貨・セレクトショップ

・規模:中型トレーラーハウス(18㎡)

・業態:雑貨・インテリア小物の販売

・立地:観光地の駐車場内

・特徴:商品陳列棚、レジカウンター、小さな試着スペース。

・成功要因:観光客向けに地域特産品やオリジナル雑貨を販売。移動可能な特性を活かし、季節ごとに立地変更。

事例②パン屋

・規模:大型トレーラーハウス(28㎡)

・業態:ベーカリー(製造・販売)

・立地:市街地の空き地

・特徴:厨房スペースと販売スペースを明確に区分。保健所の菓子製造業許可を取得。

・成功要因:東京の老舗ホテルで経験を積んだ店主が高品質なパンを提供。固定資産税がかからず収益性が高い。

参考動画:パン店のトレーラーハウス実例

事例③ポップアップストア

・規模:小型トレーラーハウス(12㎡)

・業態:期間限定ショップ

・立地:イベント会場、商業施設前

・特徴:短期間での設置・撤去が可能。商品陳列とレジのみのシンプル構成。

・成功要因:移動可能な特性を最大限に活かし、イベントごとに場所を変えて出店。初期投資が少なく、リスクを抑えた販売戦略。

参考動画:店舗型トレーラーハウスの活用事例

004│店舗型トレーラーハウス活用事例│UNFOLD.アンフォールド│株式会社圓屋│愛知県岐阜県三重県トレーラーコンテナハウス全国対応

トレーラーハウス店舗が向いている人・向いていない人

トレーラーハウス店舗が向いている人・向いていない人

トレーラーハウス店舗には多くのメリットがありますが、すべての事業者に適しているわけではありません。

ここでは、トレーラーハウス店舗がおすすめできるケースと、別の選択肢を検討すべきケースを明確に解説します。

自分の事業スタイルや目標に照らし合わせて、最適な選択をしてください。

おすすめできるケース

以下のような条件に当てはまる場合、トレーラーハウス店舗は非常に有効な選択肢となります。

①初期費用を抑えて開業したい人

固定店舗と比較して初期投資を約60%削減できるため、自己資金が限られている場合や、リスクを抑えて開業したい場合に最適です。

②税制メリットを最大限活用したい人

固定資産税がかからず、法定耐用年数4年で減価償却できるため、節税効果を重視する経営者に適しています。

③小規模・専門特化型の店舗を運営したい人

テイクアウト専門カフェ、完全予約制サロン、専門雑貨店など、広いスペースを必要としない業態に向いています。

④移転・撤退の柔軟性を確保したい人

立地の試行錯誤をしたい場合や、将来的な事業縮小・撤退リスクを軽減したい場合に最適です。

⑤市街化調整区域など出店制限エリアで営業したい人

建築物の新築が制限されているエリアでも、車両扱いのトレーラーハウスなら設置できる可能性があります。

⑥個性的な店舗デザインを実現したい人

トレーラーハウスならではの外観デザインや、移動可能という特性を活かした話題性のある店舗を作りたい場合に適しています。

⑦短期間で開業したい人

建築確認申請が不要なため、通常の固定店舗よりも短期間(2〜4ヶ月)で開業できます。

別の選択肢を検討すべきケース

以下のような条件に当てはまる場合、トレーラーハウス以外の選択肢を検討する方が適切です。

①広いスペースが必要な業態

客席数が多い飲食店(20席以上)、大型設備が必要な業種(フィットネスジム、ランドリー)、広い売り場が必要な物販店には不向きです。

②長期的に同じ場所で営業する予定の人

移転の予定がなく、長期的に同じ場所で営業する場合、固定店舗の方がコストパフォーマンスが高くなる場合があります。

特に20年以上の長期運営では、減価償却後の資産価値や建物の耐久性を考慮すると固定店舗が有利です。

③金融機関からの融資を重視する人

不動産担保融資を利用したい場合や、大規模な借入を計画している場合は、固定店舗の方が融資審査に有利です。

④自治体の判断が不明確な地域

自治体の建築指導課や保健所が『車両扱い』のトレーラーハウスへの許可発行に慎重な姿勢を示している場合、トラブルリスクが高くなります。

事前相談で明確な回答が得られない場合は、別の選択肢を検討すべきです。

⑤インフラ整備が未整備の土地

電気・水道・排水などのインフラが整備されていない土地の場合、追加費用が高額となり、トレーラーハウスのコストメリットが失われる可能性があります。

⑥ブランドイメージを重視する業態

高級感や重厚感を演出したい業態(高級レストラン、高級ブティックなど)では、トレーラーハウスの外観がブランドイメージに合わない場合があります。

⑦複数店舗展開を計画している人

将来的に多店舗展開を計画している場合、統一ブランドの構築や融資戦略を考慮すると、固定店舗の方が適している場合があります。

トレーラーハウス店舗に関するよくある質問

トレーラーハウス店舗に関するよくある質問

トレーラーハウス店舗の導入を検討する際によく寄せられる質問に回答します。

疑問点を解消し、安心して開業準備を進めましょう。

固定資産税はかかる?

Q. トレーラーハウスに固定資産税はかかりますか?

**A:** 正しく設置されたトレーラーハウスは『車両』として扱われるため、固定資産税は課税されません

ただし、以下の条件を満たす必要があります。

・随時かつ任意に移動できる状態であること

・ライフラインが工具で着脱可能であること

・適法に公道を移動できる車両サイズであること

これらの条件を満たさない場合、建築物として扱われ固定資産税が課税される可能性があります。

また、自動車税(年間1万円〜3万円程度)は発生します。

飲食店の営業許可は本当に取れる?

Q. トレーラーハウスで飲食店の営業許可は取得できますか?

**A:** はい、保健所の定める設備基準を満たせば営業許可は取得可能です。

必要な設備は固定店舗と同様で、以下が求められます。

・2槽以上のシンク

・手洗い設備(消毒液・ペーパータオル付き)

・給湯設備

・冷蔵庫・冷凍庫(温度計付き)

・厨房と客席の区分

・換気設備

・トイレ(敷地内)

ただし、自治体によっては『車両扱い』のトレーラーハウスへの許可発行に慎重な場合があるため、事前に保健所へ相談し、図面を確認してもらうことが必須です。

何年で減価償却できる?

Q. トレーラーハウスの減価償却期間は何年ですか?

**A:** トレーラーハウスは『車両運搬具』に分類されるため、法定耐用年数は4年です。

定額法で償却する場合、年間25%ずつ償却し、4年間で全額を経費計上できます。

例えば、600万円のトレーラーハウスの場合、年間150万円ずつ減価償却費として計上できます。

また、中小企業者等の少額減価償却資産の特例(取得価格30万円未満)を活用すれば、初年度に全額経費計上も可能です。

ただし、実際の税務処理については税理士に相談することをおすすめします。

中古でも店舗営業できる?

Q. 中古のトレーラーハウスでも店舗営業はできますか?

**A:** はい、中古のトレーラーハウスでも店舗営業は可能です。

ただし、以下の点を確認する必要があります。

・車両としての条件(移動可能性、ライフライン着脱可能性)を満たしているか

・内装・設備が営業許可の基準を満たしているか(不足があれば改装が必要)

・構造上の劣化や損傷がないか(特に床下、屋根、配管など)

・車検証が有効か

中古トレーラーハウスは新品と比較して30〜50%程度の価格で購入できるため、初期費用をさらに抑えたい場合に有効です。

参考:カンバーランド・ジャパン株式会社スペース・ハウジングでは中古トレーラーハウスの販売も行っています。

台風や地震に耐えられる?

Q. トレーラーハウスは台風や地震に耐えられますか?

**A:** 適切に設置されたトレーラーハウスは、一定の耐風性・耐震性を備えています

台風対策

・トレーラーハウスは低重心構造のため、風の影響を受けにくい設計です。

・ただし、強風時には固定用のアンカー(地面に打ち込む杭)やワイヤーで追加固定することが推奨されます。

・外付けのデッキやテント等は、強風で飛ばされないよう固定または撤去が必要です。

地震対策

・トレーラーハウスは軽量構造のため、地震の揺れによる倒壊リスクは低いです。

・ただし、内部の什器や設備が転倒しないよう固定することが重要です。

・地盤が軟弱な場所では、地盤改良または鉄板敷設等の対策が必要です。

保険加入の重要性

自然災害による損害に備えて、火災保険(動産保険)に加入し、風災・水災の補償を付帯することを強く推奨します。

まとめ

トレーラーハウス店舗は、初期費用を抑えながら税制メリットを最大限活用できる、魅力的な開業スタイルです。

固定資産税がかからず、法定耐用年数4年で大きな減価償却効果があり、市街化調整区域でも出店できる可能性があるなど、固定店舗にはない多くのメリットがあります。

一方で、設置場所の確保やインフラ整備、自治体との事前調整など、注意すべき点も存在します。

特に、自治体によって法的判断が異なる場合があるため、事前相談と十分な情報収集が成功のカギとなります。

トレーラーハウス店舗は、小規模・専門特化型の店舗、移転・撤退の柔軟性を重視する事業者、税制メリットを活用したい経営者に特に適しています。

飲食店・美容室・物販店など様々な業種で成功事例があり、業種に応じた営業許可取得も可能です。

この記事で解説した費用相場、メリット・デメリット、許可取得のポイント、開業までのステップを参考に、自分の事業に最適な選択をしてください。

トレーラーハウス店舗での開業を検討している方は、まず複数の業者から見積もりを取得し、自治体への事前相談を行うことから始めましょう。

参考リンク:SJ trailer companyパークホームズルクラ株式会社

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この記事を書いた人

中小企業診断士・行政書士。トレーラーハウスの中古売買や海外からの仕入れを始めて18年。法人向けの資産活用・資産防衛のためのトレーラーハウス活用から設置や搬入などの実運用に関することまで幅広く経験してきました。

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