トレーラーハウスの購入を検討しているけれど、「実際いくらかかるの?」「本体価格以外に何が必要?」と疑問に思っていませんか。新品は300万円台から1,500万円超まで幅広く、中古なら150万円から手に入ります。しかし本体価格だけでは使用できず、運搬費や設置費、インフラ工事費などの付帯費用が発生します。この記事では、トレーラーハウスの値段相場から総費用、価格を左右する要因、新品と中古の選び方、節税効果まで徹底解説します。
【結論】トレーラーハウスの値段相場は新品300万〜1,500万円・中古150万〜800万円

トレーラーハウスの本体価格は、新品で300万円から1,500万円、中古で150万円から800万円が一般的な相場です。
新品の場合、コンパクトな6m程度のモデルで300万〜600万円、標準的な9〜11mサイズで600万〜1,200万円、大型や高仕様モデルでは1,200万〜1,500万円以上になります。
中古トレーラーハウスは、築年数や状態により価格が大きく変動します。築5年以内の比較的新しいものは500万〜800万円、築5〜10年で300万〜500万円、築10年以上や状態が悪いものは150万〜300万円程度で取引されています。
ただし、これらはあくまで本体価格であり、実際の総費用には運搬費、設置費、インフラ接続工事費などが加算されます。総費用は本体価格の1.2〜1.5倍になることを想定しておくべきです。
新品トレーラーハウスの価格帯【サイズ別一覧】
新品トレーラーハウスの価格は、主にサイズ(長さ×幅)によって大きく変動します。具体的な価格帯は以下の通りです。
【小型】全長6m前後(約10〜15㎡):300万〜600万円
事務所や小型店舗、個人用スペースに適したサイズです。幅2.5m×長さ6m程度で、シンプルな仕様なら300万円台から購入可能です。内装グレードを上げると500万〜600万円になります。
【中型】全長9〜11m(約20〜30㎡):600万〜1,200万円
最も人気のあるサイズ帯で、住居や店舗、宿泊施設として十分な広さがあります。標準仕様で600万〜800万円、断熱性能や内装を充実させると900万〜1,200万円になります。例えば、税別698万円から提供されるPV(太陽光パネル)標準搭載モデル(サイズ3.4m×11m)などがこの価格帯に該当します。
【大型】全長12m以上(30㎡超):1,200万〜1,500万円以上
広々とした住空間や本格的な店舗運営に適したサイズです。高級仕様やカスタマイズを加えると1,500万円を超えることもあります。

なお、幅は道路交通法の制限により2.5m以内が基本ですが、特殊車両通行許可を取得すれば3.4m程度まで可能です。ただし幅が広くなるほど運搬費も高額になります。
参考:PV標準搭載のトレーラーハウスを税別698万円から|新建ハウジング
中古トレーラーハウスの価格帯【状態・年式別】
中古トレーラーハウスの価格は、築年数、使用状況、メンテナンス状態によって大きく異なります。
【築5年以内・良好】:500万〜800万円
ほぼ新品同様で、内装や設備に劣化が少ない状態です。新品の60〜70%程度の価格で購入できるため、コストパフォーマンスが高いです。定期的にメンテナンスされていた物件なら、長期使用も十分可能です。
【築5〜10年・標準】:300万〜500万円
通常使用による経年劣化がある状態です。内装の一部リフォームや設備交換が必要になる場合もありますが、構造体がしっかりしていれば問題なく使用できます。新品の40〜50%程度の価格です。
【築10年以上・要修繕】:150万〜300万円
外装の塗装剥がれ、床の傷み、設備の老朽化などが見られる状態です。購入後にリフォーム費用(50万〜150万円)が別途必要になることが多いですが、予算を抑えて導入したい場合には選択肢となります。
中古市場では、展示品や短期使用品が新品価格の20〜30%オフで販売されることもあります。例えば、中古トレーラーハウス『コンフォートキャビン』が本体販売価格760万円(税別)で販売されている事例があります。
購入前には、シャーシ(車台)の錆や損傷、水回りの漏水、電気系統の動作確認を必ず行いましょう。
参考:中古トレーラーハウス販売|Highter Ground Camping
用途別の値段目安【事務所・店舗・宿泊施設】
トレーラーハウスの価格は、用途に応じた設備仕様によっても変動します。
【事務所用】:300万〜700万円
デスク、椅子、エアコン、照明などの基本設備で十分なため、比較的低価格で導入可能です。6〜9mサイズで300万〜500万円、9〜11mサイズで500万〜700万円が目安です。断熱性能を高めると、年間の光熱費削減にもつながります。
【店舗用(カフェ・美容室など)】:600万〜1,200万円
厨房設備、給排水設備、内装デザイン、看板などが必要になるため、事務所用より高額です。カフェなら700万〜1,000万円、美容室なら800万〜1,200万円が一般的です。店舗用3種のモデルが標準ラインナップされているメーカーもあります。
【宿泊施設用(民泊・グランピング)】:800万〜1,500万円以上
バス・トイレ、キッチン、寝具、冷暖房など、住居として快適に過ごせる設備が必須です。グランピング施設やリゾート向けの高級仕様では1,500万円を超えることもあります。住居用3種のモデルもメーカーから提供されています。

用途が明確であれば、メーカーに相談することで最適な仕様とコストバランスを提案してもらえます。
参考:PV標準搭載のトレーラーハウスを税別698万円から|新建ハウジング
本体価格だけでは買えない!トレーラーハウスの総費用内訳

トレーラーハウスの購入では、本体価格以外にも運搬費、設置費、インフラ工事費などの付帯費用が必ず発生します。
これらの費用を見落とすと、予算オーバーになる可能性が高いため、事前に総費用を把握しておくことが重要です。
一般的に、総費用は本体価格の1.2〜1.5倍になると考えておくべきです。例えば、本体価格600万円の場合、総費用は720万〜900万円程度になります。
以下、各費用の詳細を解説します。
運搬費・設置費の相場【10万〜50万円】
トレーラーハウスは工場で製造された後、設置場所まで運搬する必要があります。運搬費は距離とサイズによって10万〜50万円程度が相場です。
具体的には、50km以内なら10万〜20万円、100km以内なら20万〜30万円、200km以上なら30万〜50万円以上かかります。
また、道路幅が狭い、急カーブがある、電線が低いなどの理由で特殊車両通行許可が必要になる場合、申請費用(5万〜10万円)や警察への届出費用が別途発生します。
設置費用には、トレーラーの水平調整、固定用ブロックの設置、ジャッキアップ作業などが含まれ、5万〜15万円が目安です。
地盤が軟弱な場合は、砕石敷設や地盤改良が必要になることもあり、その場合は追加で10万〜30万円かかります。
運搬・設置費用は、メーカーや販売店によっては本体価格に含まれている場合もあるため、見積もり時に必ず確認しましょう。
インフラ工事費(電気・水道・ガス)の目安【40万〜100万円】
トレーラーハウスを実際に使用するには、電気・水道・ガスなどのライフライン接続工事が不可欠です。インフラ工事費の総額は40万〜100万円が一般的です。
【電気工事】:10万〜30万円
敷地内に電柱から引き込み線がある場合は10万〜15万円程度ですが、新規で電柱から引き込む場合は20万〜30万円かかります。分電盤の設置、配線工事、コンセント増設なども含まれます。
【水道工事】:15万〜40万円
敷地内に既存の水道管がある場合は15万〜25万円、道路から新規引き込みが必要な場合は30万〜40万円以上かかります。給水管の接続、排水管の設置、浄化槽の設置(必要な場合は別途50万〜100万円)も考慮が必要です。
【ガス工事】:10万〜30万円
プロパンガスなら10万〜15万円、都市ガスの引き込みなら20万〜30万円が目安です。プロパンガスの方が初期費用は安く抑えられますが、ランニングコストは都市ガスより高くなります。
なお、PV(太陽光パネル)標準搭載モデルを選べば、電気代の削減や災害時の電源確保が可能です。
参考:PV標準搭載のトレーラーハウスを税別698万円から|新建ハウジング
その他の付帯費用【基礎工事・外構・申請費用】
トレーラーハウスの設置には、運搬・インフラ以外にも複数の付帯費用が発生します。
【基礎工事・地盤整備】:10万〜50万円
トレーラーハウスは建築物ではありませんが、安定した設置のために地盤整備が必要です。砕石敷設や整地で10万〜20万円、地盤が軟弱な場合の改良工事で30万〜50万円かかります。
【外構工事】:20万〜100万円
駐車スペース、アプローチ、フェンス、植栽などの外構工事は、範囲や仕様により大きく変動します。最低限の整備で20万〜30万円、本格的な外構なら50万〜100万円以上になります。
【各種申請費用】:5万〜15万円
特殊車両通行許可、道路使用許可、農地転用許可(農地に設置する場合)などの申請が必要な場合があります。申請代行を専門業者に依頼すると5万〜15万円程度です。
【保険・登録費用】:5万〜10万円
トレーラーハウスは車両扱いのため、自動車保険(任意保険)への加入が推奨されます。また、車検取得費用や予備検査費用が発生する場合もあります。
これらの費用は、立地条件や用途によって変動するため、事前に現地調査と詳細見積もりを取得することが重要です。
【総費用シミュレーション】本体600万円の場合の実際の支払額
本体価格600万円のトレーラーハウス(9m×2.5m、住居用標準仕様)を購入する場合の総費用シミュレーションを示します。
| 費用項目 | 金額 |
|---|---|
| 本体価格 | 600万円 |
| 運搬費(100km) | 25万円 |
| 設置費 | 10万円 |
| 電気工事 | 15万円 |
| 水道工事 | 20万円 |
| ガス工事(プロパン) | 12万円 |
| 地盤整備 | 15万円 |
| 外構工事(簡易) | 25万円 |
| 各種申請費用 | 8万円 |
| 保険・登録費用 | 7万円 |
| 総費用合計 | 737万円 |
このように、本体価格600万円に対して実際の総費用は737万円(約1.23倍)になります。
さらに、外構を充実させたり、浄化槽設置が必要だったりすると、総費用は800万〜900万円に達することもあります。
予算計画を立てる際は、本体価格の1.2〜1.5倍を総費用の目安として考え、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。
見積もりは複数のメーカーや販売店から取得し、内訳を詳細に比較検討しましょう。
トレーラーハウスの値段を左右する5つの要因

トレーラーハウスの価格は、同じサイズでも仕様や条件によって数百万円の差が生じることがあります。
ここでは、価格を大きく左右する5つの主要因を詳しく解説します。
①サイズ(床面積)による価格差
トレーラーハウスの価格を決定する最も基本的な要素がサイズ(長さ×幅)です。
床面積が広くなるほど、使用する建材、設備、内装材が増えるため、価格は比例して上昇します。
【6m×2.5m(約15㎡)】:300万〜500万円
小型で最も安価なサイズです。事務所やミニショップ、個人作業スペースに適しています。
【9m×2.5m(約22㎡)】:500万〜800万円
1LDK程度の間取りが可能で、住居や小規模店舗に人気のサイズです。
【11m×2.5m(約27㎡)】:700万〜1,000万円
2LDK相当の広さで、快適な居住空間や本格的な店舗運営が可能です。
【11m×3.4m(約37㎡)】:1,000万〜1,500万円
幅が広いため特殊車両通行許可が必要ですが、広々とした空間が魅力です。運搬費も高額になります。
サイズ選びでは、用途に応じた必要最低限の広さを選ぶことがコスト削減のポイントです。
②内装・設備グレードによる価格差
同じサイズでも、内装や設備のグレードによって200万〜400万円の価格差が生じます。
【エコノミー仕様】:標準価格
シンプルな合板フローリング、標準的なビニールクロス、最低限の照明・コンセント、基本的なエアコン(1〜2台)で構成されます。
【スタンダード仕様】:標準価格+100万〜200万円
無垢フローリング、デザイン性のある壁紙、システムキッチン、ユニットバス、LED照明、複数エアコンなどが含まれます。
【プレミアム仕様】:標準価格+200万〜400万円
高級フローリング材、輸入壁紙、オーダーキッチン、デザイナーズ照明、床暖房、高性能エアコン、スマートホーム機能などを搭載します。
店舗や宿泊施設として使用する場合は、顧客満足度を高めるために内装グレードを上げる価値がありますが、事務所用途なら標準仕様で十分なケースが多いです。
③断熱性能・構造による価格差
トレーラーハウスの快適性と光熱費を大きく左右するのが断熱性能です。
【標準断熱】:標準価格
グラスウール50mm程度の断熱材を使用。夏冬の冷暖房費が高くなりやすく、結露リスクもあります。
【高断熱仕様】:標準価格+50万〜100万円
グラスウール100mm以上、または発泡ウレタン断熱を採用。壁・床・天井を二重構造にすることで、冷暖房効率が向上し、年間光熱費を30〜50%削減できます。
【超高断熱仕様】:標準価格+100万〜150万円
発泡ウレタン吹付け、樹脂サッシ、ペアガラス、気密シート施工などを組み合わせた最高グレード。寒冷地や暑熱地での使用に最適です。

初期費用は高くなりますが、ランニングコストを考慮すると、5〜10年で元が取れる場合が多いです。
④メーカー・ブランドによる価格差
トレーラーハウスのメーカーによっても、同等仕様で10〜30%の価格差が生じることがあります。
【国内大手メーカー】:高価格帯
品質管理が厳格で、アフターサービスや保証体制が充実しています。標準仕様でも価格は高めですが、長期的な安心感があります。
【中堅メーカー】:中価格帯
コストパフォーマンスに優れ、カスタマイズの自由度が高い場合が多いです。実績と価格のバランスが良く、多くの事業者に選ばれています。
【海外輸入品・小規模工房】:低〜中価格帯
価格は安いですが、アフターサービスや部品調達に不安がある場合があります。購入前に保証内容を十分確認することが重要です。
メーカー選びでは、価格だけでなく、実績、保証期間、メンテナンス体制を総合的に判断しましょう。
⑤オプション・カスタマイズによる価格差
標準仕様に追加するオプションによって、50万〜300万円以上の価格上昇があります。
【主なオプションと追加費用】
- 太陽光パネル(3〜5kW):80万〜150万円
- 蓄電池システム:100万〜200万円
- ウッドデッキ(10㎡):30万〜60万円
- オーニング(電動):20万〜40万円
- 防犯カメラ・セキュリティシステム:10万〜30万円
- 高性能エアコン追加:15万〜25万円/台
- 床暖房:30万〜50万円
- 内装カスタマイズ(壁紙・床材変更):20万〜80万円
特に太陽光パネルと蓄電池は初期費用が高額ですが、光熱費削減と災害時の備えになるため、事業用途では検討価値があります。
オプション選択では、本当に必要な機能かどうか、投資対効果を慎重に検討することが重要です。
新品と中古どちらを選ぶべきか【値段以外の判断基準】

トレーラーハウスを購入する際、新品と中古のどちらを選ぶかは、価格だけでなく、用途・使用期間・メンテナンス負担などを総合的に判断すべきです。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットと、事業目的別の選び方を解説します。
新品トレーラーハウスのメリット・デメリット
【新品のメリット】
- 自由なカスタマイズ:サイズ、内装、設備を用途に合わせて完全オーダー可能
- 保証・アフターサービス:通常1〜3年の保証が付き、初期不良や故障に対応
- 長期使用に適している:耐用年数が長く、10〜20年以上の使用が可能
- 最新設備・デザイン:断熱性能、省エネ設備、デザインが最新
- 融資が通りやすい:金融機関の評価が高く、事業融資を受けやすい
【新品のデメリット】
- 初期費用が高額:中古の2〜3倍の価格
- 納期が長い:製造に2〜6ヶ月かかるため、すぐに使用開始できない
- 減価償却期間:節税効果は高いが、初年度の資金負担が大きい
新品は、長期的に使用する予定があり、カスタマイズや保証を重視する場合に最適です。
中古トレーラーハウスのメリット・デメリット
【中古のメリット】
- 初期費用が安い:新品の40〜70%程度の価格で購入可能
- 即納可能:在庫があればすぐに納品・設置できる
- 試験的導入に適している:事業の実験的運用やテスト導入に向いている
- 減価償却済み物件もある:既に減価償却が進んでいる場合、節税メリットは少ないが資産価値は安定
【中古のデメリット】
- 状態のバラツキ:外装・内装の劣化、設備の老朽化がある
- メンテナンス費用:購入後すぐにリフォームや修繕が必要になる場合がある
- 保証が限定的:保証期間が短いか、保証なしの場合も多い
- カスタマイズ不可:既存の仕様で妥協する必要がある
- 融資が難しい:金融機関の評価が低く、融資条件が厳しい場合がある
中古は、初期費用を抑えたい、短期使用予定、すぐに使い始めたい場合に適しています。
事業目的別の選び方ガイド
用途によって、新品と中古のどちらが適しているかが変わります。
【長期事業・店舗運営】→ 新品推奨
カフェ、美容室、宿泊施設など、顧客に直接サービスを提供する事業では、内装の清潔感やデザイン性が重要です。新品でブランドイメージを構築し、長期的に使用することで投資回収が可能です。
【建設現場事務所・仮設店舗】→ 中古推奨
2〜3年程度の短期使用が前提なら、中古で初期費用を抑える方が合理的です。使用後は再販売も可能です。
【節税目的・資産形成】→ 新品推奨
減価償却4年の節税効果を最大限活用したい場合は、新品購入が有利です。中古は既に減価償却が進んでいるため、節税メリットが少なくなります。
【テスト運用・実験的導入】→ 中古推奨
新規事業の市場調査や試験運用では、中古で低リスクにスタートし、成功後に新品へ買い替えるのが賢明です。
【住居・セカンドハウス】→ 状況次第
長期居住なら新品、週末利用や趣味のスペースなら中古でも十分です。
最終的には、予算、使用期間、用途、求める品質を総合的に判断して選択しましょう。
【事業者必見】節税目的で購入する場合の費用対効果

トレーラーハウスは、建築物ではなく車両扱いのため、税務上のメリットが大きく、事業者にとって有効な節税手段となります。
ここでは、節税効果の仕組みと具体的なシミュレーションを解説します。
トレーラーハウスが節税に有効な理由【減価償却4年】
トレーラーハウスは国税庁の税務上、『車両及び運搬具』に分類され、法定耐用年数は4年です。
これは、建物(木造22年、鉄骨造34年)と比較して圧倒的に短い償却期間であり、短期間で大きな経費計上が可能です。
【減価償却のメリット】
- 短期間で経費化:4年で購入価格の全額を経費計上できる
- 課税所得の圧縮:利益が大きい年度に購入することで、法人税・所得税を大幅削減
- 即時償却も可能:中小企業経営強化税制を活用すれば、条件を満たせば初年度に全額即時償却可能
例えば、600万円のトレーラーハウスを購入した場合、定額法では年間150万円を4年間経費計上できます。
法人税率23%なら、年間約34.5万円、4年間で約138万円の節税効果が得られます。
さらに、中小企業経営強化税制(A類型・B類型)の対象になれば、初年度に全額即時償却が可能になり、大幅な節税が実現します。
建物との税務上の違い【固定資産税・不動産取得税】
トレーラーハウスは建築物ではなく車両扱いのため、固定資産税・不動産取得税・都市計画税が課税されません。
【建物との比較】
| 項目 | トレーラーハウス | 建物 |
|---|---|---|
| 固定資産税 | なし | あり(評価額の1.4%/年) |
| 不動産取得税 | なし | あり(評価額の3〜4%) |
| 都市計画税 | なし | あり(評価額の0.3%/年) |
| 減価償却期間 | 4年 | 木造22年、鉄骨34年 |
| 建築確認申請 | 不要 | 必要 |
例えば、評価額2,000万円の建物の場合、固定資産税だけで年間約28万円(1.4%)が毎年課税されます。
一方、トレーラーハウスなら固定資産税はゼロです。10年間で約280万円の節約になります。
また、不動産取得税も不要なため、購入時の初期費用も抑えられます。
ただし、トレーラーハウスとして認められるには、随時移動可能な状態を保つ必要があります。基礎に固定したり、ライフラインを着脱不可能な状態で接続すると、建築物とみなされ課税対象になる可能性があります。
参考:PV標準搭載のトレーラーハウスを税別698万円から|新建ハウジング
投資回収シミュレーション【600万円購入時の節税効果】
トレーラーハウス600万円(総費用750万円)を購入し、店舗として賃貸運用する場合の投資回収シミュレーションを示します。
【前提条件】
- 本体価格:600万円
- 総費用(運搬・設置・インフラ込み):750万円
- 賃貸収入:月15万円(年間180万円)
- 維持費:年間30万円
- 法人税率:23%
- 減価償却:定額法4年(年間150万円)
【年間収支】
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 賃貸収入 | +180万円 |
| 維持費 | -30万円 |
| 減価償却費(経費) | -150万円 |
| 課税所得 | 0円 |
| 法人税 | 0円 |
| 実質キャッシュフロー | +150万円/年 |
この場合、年間150万円のキャッシュフローが得られ、5年で投資回収が完了します。
さらに、減価償却により課税所得がゼロになるため、法人税の支払いもゼロです。
5年目以降は減価償却が終了するため、課税所得が増えますが、それでも年間約115万円(税引後)のキャッシュフローが継続します。
【建物と比較した場合】
同じ条件で建物(木造、耐用年数22年)を建築した場合、年間の減価償却費は約34万円(750万円÷22年)にとどまり、課税所得は約116万円となり、法人税約27万円が課税されます。
トレーラーハウスなら、4年間で約108万円(27万円×4年)の節税メリットがあります。
このように、トレーラーハウスは短期間での投資回収と大きな節税効果を同時に実現できる、事業者にとって非常に有利な選択肢です。
トレーラーハウスの維持費・ランニングコスト

トレーラーハウスの導入後には、年間の維持費・ランニングコストが発生します。
購入前にこれらの費用を把握しておくことで、長期的な収支計画を立てることができます。
年間の維持費目安【車検・保険・メンテナンス】
トレーラーハウスは車両扱いのため、車検・保険・メンテナンスが必要です。年間の維持費は20万〜50万円が目安です。
【車検費用】:3万〜8万円(2年に1回)
トレーラーハウスは車両のため、2年ごとに車検が必要です。車検費用は、自動車重量税、自賠責保険、検査手数料を含めて3万〜8万円程度です。年間換算で1.5万〜4万円になります。
【任意保険】:3万〜10万円/年
火災保険、損害保険、賠償責任保険などに加入するのが一般的です。保険内容や補償範囲により年間3万〜10万円が相場です。事業用途なら事業保険への加入も検討しましょう。
【メンテナンス費用】:5万〜15万円/年
外装塗装、防水処理、シーリング補修、シャーシ(車台)の錆止め、タイヤの点検・交換などが必要です。定期的にメンテナンスを行うことで、長期使用が可能になります。
【光熱費】:10万〜30万円/年
電気・水道・ガス代は使用状況により変動します。事務所用途なら年間10万〜15万円、店舗や宿泊施設なら20万〜30万円程度です。断熱性能が高いモデルなら光熱費を抑えられます。
【その他】:2万〜5万円/年
設備の修理・交換、清掃費用、消耗品などが含まれます。
合計すると、年間20万〜50万円程度の維持費が発生します。用途や使用頻度により変動しますが、事前に予算に組み込んでおくことが重要です。
建物と比較した維持費の違い
トレーラーハウスと建物の維持費を比較すると、トレーラーハウスの方が年間10万〜20万円程度安い傾向があります。
【建物の維持費】
- 固定資産税・都市計画税:年間20万〜40万円
- 火災保険:年間5万〜15万円
- メンテナンス(外壁塗装・防水工事など):年間10万〜30万円
- 光熱費:年間15万〜40万円
- 合計:年間50万〜125万円
【トレーラーハウスの維持費】
- 車検:年間1.5万〜4万円
- 任意保険:年間3万〜10万円
- メンテナンス:年間5万〜15万円
- 光熱費:年間10万〜30万円
- 合計:年間20万〜60万円
最も大きな違いは、固定資産税・都市計画税がかからない点です。建物なら年間20万〜40万円の税金が毎年課税されますが、トレーラーハウスならゼロです。
また、メンテナンス費用も建物より安く、外壁塗装や屋根の大規模修繕が不要なため、長期的なコスト負担が少ないです。
ただし、トレーラーハウスは車検や保険が必要なため、これらの費用は建物にはない支出です。
総合的には、トレーラーハウスの方がランニングコストを抑えやすいと言えます。
トレーラーハウス購入から設置までの流れと費用発生タイミング

トレーラーハウスの購入から設置、使用開始までには複数のステップがあり、各段階で費用が発生します。
ここでは、全体の流れと費用発生のタイミングを詳しく解説します。
STEP1:情報収集・メーカー選定
まず、トレーラーハウスの基本情報を収集し、用途に合ったメーカーを選定します。
【やるべきこと】
- 用途・目的の明確化(住居、店舗、事務所など)
- 予算の設定(本体価格+付帯費用)
- メーカー・販売店のリサーチ(実績、評判、保証内容)
- 展示場・ショールームの見学
- カタログ・資料請求
この段階では費用は発生しません。複数のメーカーを比較検討し、信頼できる業者を絞り込みましょう。
STEP2:現地調査・見積もり取得
設置予定地の現地調査を行い、詳細な見積もりを取得します。
【やるべきこと】
- 設置場所の測量・現地調査(道路幅、高低差、電線高さなど)
- 搬入経路の確認(特殊車両通行許可の要否判断)
- ライフライン状況の確認(電気・水道・ガスの接続可否)
- 詳細見積もりの取得(本体価格+運搬費+設置費+インフラ工事費)
【費用発生】:現地調査費 0〜3万円(無料の場合も多い)
見積もりは必ず複数社から取得し、内訳を詳細に比較しましょう。総費用が本体価格の1.2〜1.5倍になることを確認してください。
STEP3:契約・発注【支払い条件の確認】
見積もり内容に納得したら、正式契約を結び、製造を発注します。
【やるべきこと】
- 契約書の内容確認(仕様、価格、納期、保証期間、キャンセル条件)
- 支払い条件の確認(契約時、中間、引き渡し時の分割払いなど)
- オプション・カスタマイズの最終決定
- 各種申請手続き(特殊車両通行許可、道路使用許可など)
【費用発生】:契約金(総費用の10〜30%)+ 申請費用(5万〜15万円)
一般的に、契約時に総費用の10〜30%を前払いし、残金は製造完了時または引き渡し時に支払います。
契約前に保証内容、アフターサービス、メンテナンス体制を必ず確認しましょう。
STEP4:製造・運搬・設置【納期目安】
メーカーで製造が開始され、完成後に設置場所へ運搬・設置されます。
【納期目安】
- 標準仕様:2〜3ヶ月
- カスタマイズ仕様:3〜6ヶ月
- 繁忙期(春・秋):さらに1〜2ヶ月延びる場合あり
製造完了後、運搬・設置作業が行われます。通常1〜2日で完了しますが、搬入経路が複雑な場合は数日かかることもあります。
【費用発生】:中間金(総費用の30〜50%)、運搬費・設置費(10万〜50万円)
運搬当日は、道路の通行規制や近隣への配慮が必要です。事前に近隣住民へ挨拶しておくとスムーズです。
STEP5:インフラ接続・引き渡し
電気・水道・ガスなどのライフラインを接続し、最終確認後に引き渡しとなります。
【やるべきこと】
- 電気工事(引き込み線、分電盤、配線)
- 水道工事(給水管、排水管、浄化槽)
- ガス工事(プロパンガス設置または都市ガス引き込み)
- 内装・設備の最終確認(傷、汚れ、動作確認)
- 引き渡し書類の受領(保証書、取扱説明書、車検証など)
【費用発生】:インフラ工事費(40万〜100万円)、残金支払い(総費用の30〜50%)
インフラ接続完了後、設備の動作確認を必ず行いましょう。水漏れ、電気系統の不具合、ドア・窓の開閉などをチェックし、問題があれば引き渡し前に修正してもらいます。
引き渡し後、保証書と取扱説明書を受け取り、定期メンテナンスの予定を確認してください。
これで、トレーラーハウスの使用開始が可能になります。
トレーラーハウスの値段に関するよくある質問

トレーラーハウスの購入を検討する際によく寄せられる質問と回答をまとめました。
Q. 最も安いトレーラーハウスはいくらで買える?
A: 新品の最小サイズ(6m×2.5m程度)で、シンプルな仕様なら300万円前後から購入可能です。中古なら状態次第で150万〜200万円で見つかることもあります。ただし、本体価格だけでなく、運搬費・設置費・インフラ工事費が別途必要なため、総費用は350万〜450万円程度を見込んでおくべきです。極端に安い物件は、老朽化や設備不良のリスクがあるため、購入前の詳細確認が必須です。
Q. ローンやリースで購入できる?
A: はい、可能です。トレーラーハウスは車両扱いのため、オートローン、事業用ローン、リースでの導入ができます。金融機関によっては、新品なら融資が通りやすく、5〜10年の分割払いが可能です。リースの場合、初期費用を抑えて月々の支払いで運用でき、契約終了後に買い取りや返却を選択できます。ただし、中古の場合は融資条件が厳しくなることがあるため、事前に金融機関へ相談することをおすすめします。事業用途なら、リース料を全額経費計上できるメリットもあります。
Q. 値引き交渉はできる?
A: 可能です。特に展示品、在庫処分品、決算期などのタイミングでは、値引き交渉の余地があります。複数のメーカーや販売店から見積もりを取得し、相見積もりを提示することで、価格交渉がしやすくなります。また、オプションのサービスや運搬費の値引き、アフターサービスの充実などを交渉材料にするのも有効です。ただし、極端な値引きを求めると品質や保証内容に影響する可能性があるため、適正価格の範囲内での交渉を心がけましょう。
Q. 設置後に移動させる場合の費用は?
A: 移動費用は10万〜50万円程度が相場です。距離やサイズ、道路状況により変動します。50km以内なら10万〜20万円、100km以上なら30万〜50万円が目安です。移動前にはインフラの切り離し作業が必要で、移動後には再接続工事が発生するため、インフラ関連で追加20万〜50万円かかります。また、特殊車両通行許可や道路使用許可が再度必要になる場合もあります。頻繁に移動する予定があるなら、着脱しやすいインフラ設計にしておくことをおすすめします。
まとめ:トレーラーハウスの値段を正しく把握して最適な投資判断を

トレーラーハウスの値段は、新品で300万〜1,500万円、中古で150万〜800万円が相場ですが、本体価格だけでなく総費用を正確に把握することが重要です。
以下、この記事の重要ポイントをまとめます。
- 総費用は本体価格の1.2〜1.5倍:運搬費、設置費、インフラ工事費を含めて予算を組むこと
- 価格を左右する5要因:サイズ、内装グレード、断熱性能、メーカー、オプションを比較検討すること
- 新品と中古の選択:用途、使用期間、求める品質に応じて最適な方を選ぶこと
- 節税効果が大きい:減価償却4年、固定資産税なしで事業者に有利
- 維持費は年間20万〜50万円:車検、保険、メンテナンス費用を事前に把握すること
トレーラーハウスは、初期投資を抑えつつ、節税効果を活用できる優れた選択肢です。
購入前には、複数のメーカーから見積もりを取得し、総費用と投資回収計画をしっかり立てることが成功の鍵です。
用途に合った最適なトレーラーハウスを選び、賢く活用して事業や生活の質を向上させましょう。


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